ついにナーセリーズでも本格的に取り扱いを始めましたウィッチフォードのフラワーポット
世界中のガーデナーから愛され、英国内ではバッキンガム宮殿をはじめ、チャールズ皇太子が所有していることで有名なハイグローブ庭園などでも愛用されているのです
こんなにも素晴らしいオーラ、圧倒的な存在感を醸し出すコンテナは世界中どこを探しても、まず見つかりません
そんなウィッチフォードのフラワーポットの溢れる魅力をご紹介いたします
ウィッチフォード・ポタリーは1976年にジム・キーリング氏によって設立されて以来、英国の伝統的デザインと手法を守りながらフラワーポットを作り続けています。それだけにとどまらず、常に新しい独創的な新しいデザイン・技術にも取り組んでいます。
まずフラワーポットのデザインはジム・キーリング氏によって考案され全ての工程は熟練した職人によりハンドメイドで作られるため、それぞれに独特の個性が生まれます。
熟練した職人とは・・・基礎過程を4年、さらに3年の研修、そしてさらに7年の修行を経て一人前となります。一人前の職人になるのになんと14年もの歳月を要するのです。
ウィッチフォード社では粘土の準備からデコレーションに至るまで全ての工程がハンドメイドで行われます。
メインとなる原料は、地元ウィッチフォードで取れる粘土です。この粘土の特長は、焼くと濃いオレンジ色になること。この色はウィッチフォード製品の特長であり、ジム・キーリング氏のこだわりです。しかしその粘土だけでは形成力が不十分で、乾かす過程でヒビが入ったり、窯の熱で形がゆがんだりする事があるのです。
そのためスタッフォード州の耐火粘土とテムズ川流域の弾力性と保水性に優れた粘土を加えます。
2人の粘土職人によって、これら3種類の粘土を特別な割合でブレンドされ、不純物を取り除くなど複数の過程を経て、最高の粘土が出来上がるのです。
その完璧なこだわりで、なんとイギリス国内では10年間の霜による割れ保証がされているというのです。
そして約10人の職人ろくろ工によって一つずつ丹精込めて作られます。
出来上がった鉢は窯の真上にある乾燥室で数日乾かした後に窯で焼かれます。粘土は乾燥によって縮むため、事前に乾かすことによりヒビを防ぐことが出来るのです。ウィッチフォードの特徴的なオレンジ色を出すには1100℃の温度が必要です。それ以下では鉢が多孔になり過ぎ、それ以上だと色が黒くなり商品価値が無くなってしまうからです。
乾燥させた鉢をスペースに無駄の無いよう積み重ねて窯に入れる作業、微妙な温度設定、鉢の大きさに合わせた焼成時間、その全てが職人技なのです。
ウィッチフォード製品はオレンジ色だけでなくグレイズド(塗り鉢)も多くあります。左から、光沢のある落ち着いたグリーン(オリーブカラーとモス)、右側は、明るい気持ちにしてくれるイエロー(ハニー)の3色の作品があります。
これらは昔から使われている鉛の釉薬を使います。モス・グリーンには銅の酸化物から得られるグリーンを、ハニーには鉄の酸化物から得られるイエローを使い着色します。グレイズドはインドア用として使うことをオススメしています。
もちろん屋外でも使用可能ですが、美しい色合いをより永く楽しむために。
ウィッチフォードではさらに印象を与えるため、ルーレット(模様の彫られた粘土の回転円盤)を鉢の周りを走らせ。模様を押し当てて作ります。
窯元の名前を入れるのはとても伝統的なことなのです。
こちらはウィッチフォードのアッシュカラー。今までの写真の中でもこのアッシュカラーが細部にトレードマークとして使われています。この色が使われるようになったのは、ウィッチフォードのオレンジ色の温かさのなかに見事に馴染む色だからなのです。
ウィッチフォード製品は様々なデザインが施されます。作品の多くはろくろ上で作られますが、より複雑な作品を作るためには、熟練の技術が必要な押し型製法(ハンドプレス)が用いられます。
この手法はローマ時代に完成されたもので、当時は焼いた粘土の型を用いていましたが、現在ではジム・キーリング氏がデザインした石膏の型に粘土を巻き込んでかたどります。
鉢の内側、ハンドプレスの跡。一つ一つ手作りで丁寧に作られている、職人の想いがしっかりと詰って、なんとも言えない味わい深さがあります。
ひとつの作品を作るのに3つ以上の型が用いられますが、型からはずした後に細かいデザインを加えることができるので、個性的な鉢が出来上がるのです。
そしてお気付きでしょうか?ウィッチフォードの特長の一つとして鉢底穴がとても大きいということを。
鉢底穴を大きく作る理由として、●植物の水はけを最大限に良くするため●植え替えの際、根鉢を取り出しやすくするため●大型の鉢を庭に置いたとき、植物の根が穴から地面に張り出し、十分に成長するのを助けるため●鉢を焼く際、ヒビが入る可能性を最小限にするため、なのです。
それともう一つ鉢底には秘密があります。ハートマークが付いていますが、これは職人一人ひとりのサインなのです。「この鉢は私が作りあげた作品です」という自信と誇りのメッセージです。
こちらは分かるでしょうか?そう、お猿さん。モンキーのマークです。
こうしたウィッチフォードの作品へのこだわりは、英国らしさにあふれています。もし他の国でそれを模倣してつくっても何かが欠けていると感じることでしょう。
全ての工程がこだわりとプライドを持った職人たちの手作りだから、ウィッチフォードの鉢が他の鉢とは一味も二味も違って見える理由がそこにあるのです。
ジム・キーリング氏は陶芸家であると同時に園芸家でもあるため、植物に精通しています。植物のことを考え、より魅力的に見せるための鉢を作っています。
オレンジ色の鉢にこだわる理由も、オレンジ(暖色)という色は力強く、満ち溢れた雰囲気を醸し出すので、グリーン(寒色)に囲まれたとき、人の目を自然に引きつけフォーカルポイントなります。その鉢に植えられた植物も同時に。。ウィッチフォードの鉢(オレンジ)は植物(グリーン)を引き立てる働きがあります。
焼き上がった新品の鉢は明るすぎるかもしれませんが、オリジナルブレンドの粘土によって、鉢は年月とともに美しく風化し緑青のさびと共に落ち着き、自然の風景に調和します。
【ウィッチフォードの鉢がこんなにも素晴らしく、注目される一番の理由は、植物を愛する人のインスピレーションから生まれた作品だからです】・・・ザ・タイムズ(英国日刊紙)でも紹介されました。
なお、英国において、これらの伝統的な園芸鉢を現在も作り続けているのは、ウィッチフォード社のみで、英国の伝統を守るという点でも、重要な役割を果たしているのです。
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Reported by : Kousuke Gotou
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